【短編】それでも秘密☆
リョウはいつもこうなんだ。


教室に入るなり、あたしの名前を叫ぶ。


ひっそり過ごしたいのに…

クラスのみんなはあたしを見る。



「いい加減にしてくれない?」

低い声で、近付いたリョウに言う。


「ユカリ…我慢、我慢。」


ルリはあたしをなだめる。


「好きなんだもん。」


リョウは、屈託のない笑顔を見せる。



…う゛…


この笑顔にちょっと弱いんだよね…。



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