【短編】それでも秘密☆
先輩達は、そそくさ逃げていった。


あたしの足元に、あの写真を落として…。


っつうか、なんでここに?

しかも…リョウってあんな話し方するんだ…。


「ユカリ?大丈夫?保健室行く?」


なんでこいつはこんなに優しいんだろう。


あたしみたいな奴、似合うわけないじゃん。

「ん?」


リョウは、あたしの足元に手を伸ばす。


はっ!


「ダメッ!!」


バッっと写真を取り上げた。


「…ユカ…」


「リョウ…、もうあたしに近寄らないで。…あたしに関わんな。」

冗談なんかじゃない。

引かれる顔を見るよりマシ。

あたしってこんなに弱かったんだ。


リョウ…

あんたが、本当のあたしを教えてくれたんだね。



あたしは、リョウを置いてその場を立ち去った。


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