好きな人は、






今までに無い達成感に包まれながら窓の向こうに目をやると、外はぼんやり薄暗い。



時計を見ると、6時50分。




筆箱を閉めたかどうかの確認もせずにカバンに投げ入れ、レモン飴を口に放り、あたしは教室を飛び出した。





階段を一段飛ばしで駆け下り、"廊下は歩こう"と書かれたポスターなんて無視して走る。



渡り廊下に差し掛かると野球部の掛け声が聞こえ、それがあたしの走る速度を更に速くした。




息を切らしながら勢い良くドアを開けた、静かな職員室。


あたしのバタバタという足音と荒い呼吸は場違いだと思いつつも、ペースを落とすことなくタケちゃんの席に向かい、職員会議中だと思われる彼の机に無意識のうちに握り締めていてしわしわになったプリントを置いた。




そして、お目当ての場所に向かって足を踏み切る。




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