村雨紘一の場合【腐女子も恋していいですか?】番外編
俺の変化
「今日も、結局来なかったな」
 聖を見かけたファミレスに2週間通い詰めたが、未だに聖は現れない。



「修太までつき合わせて悪かったな」
「別にいいよ。ここでだって勉強は出来るしな。それに、俺も聖ちゃんに会いたいんだし」



「ふーん。だったらいいけど」
 なんで、こうも修太は聖にこだわるのだろう。

 聖とやりたいわけではないと言うし、俺と聖が話すところが見たいって、いったい何のためなんだか…わけがわからない。



「あとわかってる情報はN女か…。さすがにこれは合格発表まで待たないとダメだよな…」
 修太はガッカリした表情を見せる。



「俺さ…、女に対してここまで執着してる自分に驚いてんだ」
 正直、今の自分はどうかしてるんじゃないかと思う。


 人肌がなくては夜を過せなかった俺が、今は、他の女ではダメなんだと感じている。



 ふと気が付くと、聖のことを考える。

 ただ、聖を思うとイライラした感情が出てくるので、いい気分がしない。
 修太にいわすと、その感情は恋なんだ。とスカした顔でぬかすが、これが恋なら、俺は恋は得意ではなさそうだ。
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