金髪王子2

村上先輩の顔に花束が当たったのは、栞には見えなかったみたいだ。


「私、こんなに大きな花束もらうの、初めて……」


「そう?
喜んでもらえたならよかった」


「うん、すっごくうれしい!」


栞は、顔を上気させて喜んでる。


あー、もう、なんてかわいいんだ!


俺は、周りに見せ付けるようにゆっくり栞に顔を近づけ、頬にチュッとキスをした。


キャーーーーーッ!


とたんに、周りの女の子たちが、黄色い悲鳴をあげる。

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