金髪王子2
綾音と礼奈は、すっかりあきれ顔。
「あのねー、栞と奈良坂が付き合ってることなんて、もう全校生徒が知ってるわよ?」
「そうそう!
ねー、王子、自分がどれだけ有名人か、わかってる?」
そう言われても、大輔くんは「フン」と無視。
ふたりとも、もう相手にしてもしかたない、というように首を振りながら、自分の席に行ってしまった。
「わかってねぇやつらだ。
なぁ、栞?」
「えっ?」
後ろから顔をのぞきこまれ、あいまいに笑う。