金髪王子2

じゃ、やっぱダメだな。


同じ大学に通いたかったけど。


でも、しかたないか……。




「あの、それでね」


電車に乗って、並んで座ったところで、栞の方から声をかけてきた。


「ん?」と顔を見ると、固い表情で前を向いたまま、話し出した。


「受験勉強しなきゃならないから、予備校に通うことにしたの」


「へぇ……」


「それで、あの……」


言いにくそうに、いったん口をつぐんだあと、意を決したように栞はこっちを見た。

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