金髪王子2
「ん、あぁ、空いてるけど……」
そのとき、ちらっと、大輔くんが私の方を見た気がした。
最近の私は、礼奈や綾音にどこかに誘われても、断ってばかりだ。
すっかり、付き合いの悪い子になってしまっている。
でも、受験するんだから、しかたないよね。
今だって、もし、プールに誘われても、断るつもり。
でも、もう今までに何度も断ってるから、そろそろ、礼奈も私には声をかけてこないかな?
断るのもイヤだけど、誘われないのも、それはそれで、寂しい。
そう思い、私はそっと席を立ち、教室を出た。