金髪王子2

でも、俺が中学にあがった年、俺の存在は、カールに知られてしまった。


当然、来日したカールは、お袋にプロポーズした。


だけど、お袋は、今もこれからもカールと結婚する気はない、とその申し出をぴしゃりとはねつけた。


カールは、しぶしぶひとり帰国。


けど、お袋を諦めたわけじゃなかった。


カールはその後も、自国の選手が、日本でスキー大会に出るときなんかに、応援と称して何度か来日している。


そのたびに、手紙をよこしてきて、お袋と俺に会いたがった。

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