金髪王子2
「明日香もそう思うよなぁ?
だからさ、あんなヤツとは、さっさと別れた方がいいよ。
明日香には、もっと似合う男がいるはずだから。
じゃぁ、またな」
「あ、はい、お疲れさまでした」
……行っちゃった。
大輔くんのこと、ちゃんと村上先輩に教えてあげられなかったな。
なんだか上機嫌で手を振りながら音楽室を出て行く先輩を、呆然と見送っていると、綾音が肩に手をかけてきた。
「あーぁ、まったく。
栞、気をつけなさいよ!」
「え? 気をつけるって、なにを?」