部活探偵のツンデレ事件簿-タイム・トリッパー殺人事件-
「君達は、ここの学校の生徒さんだよね」

前原刑事が亜矢子に尋ねた。

「ええ、そうよ、見れば分るでしょ?」

「ああ、そうだね、確かにこの学校の制服を着てるし、この場所に居るからね。ところでで聞きたい事が有るんだが、少し時間、宜しいかな?」

亜矢子と琢磨はなんとなく視線を併せて暫く見詰め会った。そして亜矢子は前原に向かって小首を傾げて見せた。

★☆★☆★☆

「沢村直子先生の事について聞きたいんだが、彼女の事は知ってるかな?」

前原の口調は、あくまで優しかった。


「沢村先生?私、選択科目が美術だから授業に出てるけど……ひょっとして、沢村先生が容疑者なの?」


亜矢子の瞳が一瞬輝いた様に見えたのは、決して錯覚では無い。
< 42 / 121 >

この作品をシェア

pagetop