ヌイグルミは投げるものではありません
ぐぅ、と地響きが鳴り響く。
隣にいたはずの間城がいない。
どこに行ったかと思ったけど、私と葵は先に職員室に行くことになった。

さっさと教室に行ってしまった間城にぶつぶつと呟く。


「広いなぁ」


教わった方向に歩いたはずなのに、今どこにいるのか分からない。

なんか部室みたいな所に来てるみたい。


「なにしてる」


たどたどしい日本語が聞こえた。
そう聞こえた言葉は、不思議と棒読みだった。


「ブタは豚小屋がお似合いだ」

「うん、そうだね」


無表情にブタの人形を持ってる少年。
それを持ってるのを見なければ、ほんと酷い人だと思える。


「こう、人間は叩けば埃が出るという。なら、この綿はなんだ?」


人形を殴ってる。白い綿がはみ出てホラーのようだ。

最初は、赤い洋服を着たカワイイ子ブタだった。

赤い洋服が、真っ白の綿に赤い生地が混ざり、さらにホラー度が増す。
< 15 / 21 >

この作品をシェア

pagetop