天使の羽根

Act.3


 大きな空襲に遭う事もなく、二人はこの時代の生活に慣れようとしていた。

 これほどまでに空腹を余儀なくされるとは思ってもいなかった穂高だったが、それでも満月の夜まではと、我慢をしている。

 それに、穂高は公な事こそ出来なかったが、自ら進んで智子の家の菜園を手伝うようにもなっていた。


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