天使の羽根

Act.1


 五月二十四日。

 夕暮れになって、外の空気は微かに乾いていた。

 穂高は、庭先の作業を終えると、この頃は道彦を訪ねる事が多かった。

 穂高自身、道彦を慕っている訳ではなかったが、本能が男同志と感じているのか、居心地は然程悪くはなかったらしい。


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