天使の羽根
追いついた穂高が叫びながら、清と豊子を交互に見やると、その先に空き地を見つけた。
「広い場所へ行っちゃダメなのか?!」
「あそこはダメ、さっき大勢の人が走って行ったから、子供が潰されちゃうよ」
「でも、ここに居ても火が回って……」
そう言いかけた時、その空き地目前に、親とはぐれたであろう幼い兄弟が抱き合って泣いているのが見えた。急ぐ大人の勢いに揉まれ、今にも倒れそうだ。
「くそっ!」
穂高がそう口にしてあずみの手を離した。