天使の羽根
「離れんなよ」
あずみを気にしながら、清を追う穂高は、何度も落ち崩れそうになるキヨを抱き直しては進んでいった。
炎は鎮火するどころか、益々猛威を奮ってくるようだ。足が既にピンと張り詰めている。それでも進まない訳にはいかない。
若い自分でさえ辛いと思った穂高は、前を走る清の体力が心配になった。案の定、清の足は縺れ、今にも止まってしまいそうだった。
「おじさんっ!」
その声に反応するように、やっと足が前に出るという感じだ。