キミを想う。



「何騒いでんだ?」


「ユキ!お前遅ぇんだよ!」


「煩い」


怒る三和くんを無視して、少し離れたところに座るユキくん。



この人はいつ見てもマイペースな人だな…。



「今日は菜々子と食べないの?」


「えっ?うん…」


ユキくんを見つめてると、瀬野くんが顔を覗くように話し掛けてきた。



いつも思うんだけど、耳を傾けてくれるからか顔が近いんだよね。



だからかな?


ドキドキするのは。



「あ、あの瀬野くん」


「ん?」



「菜々ちゃんもお昼一緒だとダメ…かな?」


「ダメ」


「…あ、そう…だよね」


即答で言う瀬野くんにがっかりする。



菜々ちゃんも一緒だと落ち着くし、もっと楽しいのにな。



< 41 / 229 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop