キミを想う。

「郁斗のこと好き」




「ゆず、遅かったね」


「あ、うん…。ちょっと混んでて…」


「そうなんだ」



少し気持ちを落ち着かせ、菜々ちゃん達の所に戻った。


まだ盛り上がっている中、タケくんと話す瀬野くんをジッと見つめる。



「ゆず」


「ん?なに?」


菜々ちゃんがトントンと肩を突きながら声をかけてきた。



「もうさ、ゆずも気付いてるかもしんないけどさ…」


「うん?」


耳元で小声で恥ずかしそうに話してくる菜々ちゃんに、何が?と不思議な表情を浮かべる。




「私、郁斗のこと好きなんだ」





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