【完】恋する気持ち
暇になったあたしは、ポケットの中に入っていた一粒の飴をなめ始めた。


『それ、何味?』
「レモンです」
『俺もほしいな♪』
「残念でした!もうありませ~ん♪」
そう言って笑顔を向けると…

「んっっっ!!??」

突然あたしの口の中に許可なく入ってきた舌。
その舌は、器用にあたしの飴を取り上げた。

『も~らい♪』
平然としている先輩。
「なっ!」
体全体の熱が急上昇。
怒ろうとしたら…
『ん??』
そんな顔されたら、怒る気もなくなった。

「なんでも…ないです」
『そろそろ戻ろうか』
ポンポンとあたしの頭を撫で、立ちあがった。

「あ、あたしはもう少ししてから行きます」
『そ?じゃぁまたね、愛莉ちゃん』

パタンと閉まったドア。

さっきのは、一体…


――なに!!??
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