鳥籠の中の少女

知りたい

Side--Junki



緋結ちゃんまだ、出て来ないかなー。

今、俺は向かいの家の緋結ちゃんが出て来ないか、待っている。

丁度、俺の部屋は、緋結ちゃんの家の玄関が見える所にあって、窓から覗いている。

俺は変態じゃない、俺は変態じゃない。

ストーカーでもないんだからな。

俺は一緒に登校したいだけ。

頭の中で呪文のように唱える。

緋結ちゃんに会って、思った事が3つほどある。

一つ目はあの瞳。

あの頃の俺にそっくりだった絶望した虚ろな瞳。

二つ目は泣いていた事。

話したくないって言ってたけど、本当は全て吐き出して楽になりたいって感じだった。

この二つの裏にあるのは過去の闇。

俺が力になれるなら力になりたいと思ったのは多分三つ目の一目惚れ。

緋結ちゃん美人だし。

でも、昨日、あの何も写していなさそうな、冷たい虚ろな瞳はかなり悲しかった。

嫌いって言葉より、あの瞳をしている緋結ちゃんを見るのが悲しかった。

あの頃の俺みたいで......

だから、もっと、話して知りたいと思ったんだ。

だから、一緒に登校したいなと思ったんだ。


「あっ...」


出て来た。

俺も早く行かないと。

部屋を出て、階段を駆け下りる。



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