勇者がいた33日間(お休み)



「ところで、2人の名前は?」

「俺が川口元気。
こっちが渡邊蓮です。」



元気君の目は輝きを増し続ける。

反対に、蓮君の目は無気力になっていく。



「早速だけど、2人に
頼みたいことがあるんだ。」

「何ですか?」



安藤君は僕に向かって手を出した。


 ……?
 あっ、誓約書!


僕は紙袋に入っている誓約書、何枚かを安藤君に渡した。



「君たちのクラス全員分
集めてきてくれないかな?」



元気君の目の輝きは120%に輝く。



「任せてくださいっ!!
行くぞ、蓮!!」

「えーーーー。」



元気君は嫌がる渡邊君を連れて、やる気満々で誓約書を集めにいった。



「安藤君、よかったんですか?」

「これで2年の方は
何とかなるかな。」



安藤君は策略家だ。


またまた増えた、生徒会役員。

文化祭なんて夢のまた夢だと思っていたけど、段々と現実になっていく気がした。




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