夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]
「ほら、手が止まるとその分帰りが遅くなるぞ。」

そう言って自分は事務所をあとにした。


駐車場に着いて、車のドアを開けて乗り込む前に、ふと西の空が目に入った。

赤く染まった空…。
地平線からの日光を反射する雲…。

あれ?

こんなに空って低かったかな?

子供の頃って、もっと高く感じたけど…。

それとも、季節が違うのかな?
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