〈BL〉愛してる
職員室だったから
教官室に移動した。

此処は俺達二人しか
使ってないから
邪魔されず心置きなく
話しが出来る
校内で落ち着ける場所だ。

俺は話し始めた。

「実はですね……
好きな奴が居まして」

照れながらも
話し始めた。

「おや、それで
ため息なんて
ついてたんですね」

「はい、問題は
その好きな奴が
"誰か"って
言う事なんです」

「誰なんですか?」

率直だなぁ。

「引きませんか……?」

「誰が相手でも
引いたりしませんから、
教えて下さい」

「それが同性でもですか?」

確認してしまう。

俺は何言ってんだ!!

恥ずかしくなって俯いた……

「そんな事ですか」

そんな事!?

サラっと
言ったよな?

恐る恐る顔を
上げて、九重先生の
顔を見たら
さっきと
変わって無かった。

「引かないんですか?」

「引かないって
言ったじゃないですか。
それより、
誰なのか
教えて下さいよ」

また軽く流された。

「二年三組の
途軒桜香……です」

とうとう言ってしまった。

同性ってだけじゃ無くて
仕舞いには
生徒を好きに
なるなんて……

今度こそ、
引かれるかも。

「あぁ、途軒君ですか。
彼可愛いですもんね」

もしかして、
九重先生も
途軒の事好きなのか!?

いや、でも……

「えぇまぁ」

とりあえず、
相槌を打ってみる。

「ですが、驚きました」

「学校一モテる
栢山先生が
同性愛者だったとは」

クスッと笑われた。

「あ、いや決して
そうゆう訳では……
たまたま好きになった
相手が同性だった
だけと言いますか」

ついつい、焦ってしまう。

「分かってますよ。
すみません、
栢山先生を
からかったんですが
その恋、応援してます」

「有難うございます」

〈私達は同類〉

九重先生が
そんな事を
思ってたなんて
知る由も無かった……

しかも、九重先生が
新庄と付き合ってると
知るのは
まだまだ後に
なってからだった。
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