ガーネットとシトリン




私が一番に思ったこと、


それは、痛いという感情。



頭も、体も、


痛くてたまらなかった。




目を開けようとする。


でも、あまりに開いた先が眩しすぎて、


目がぼやけた。



どんどん視界が回復していく。



ゆっくりと見えてくるのは、見覚えのない白い天井。



そして、私をのぞき込んでいる、一人の男性だった。




「あ……起きた……!? よかった……!」



私の肌に何かが付いた。


なま暖かい液体……ってことは涙なのだろうか。


それにしても、この人は誰なんだろう。



どうして私はここにいるんだろう。



場所が分からなくて、周りを見ようとしたけど、首が痛くて動かせない。




「待ってろ! すぐに医者呼んでくる!」


彼は私の返事も聞かずに、どこかへ行ってしまった。



天井をボーっと見つめる。


白く、何もない。



ここは、病院なのだろうか……。
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