シングル
プロローグ
梨花はあるものを出した

それは緑の字で「離婚届」書かれた書面と和解調書

普通はお互いの名前が書かれているがこの離婚届には梨花の名前しか書かれていなかった

窓口係の中年男性は離婚届を見て、不信感をあらわにして梨花を見た

「夫の名前が書かれていないけど?」

「これがあれば受理されると聞きました」

そう言って、梨花は和解調書を差し出した

和解は裁判官立ち会いの元、原告と被告で話し合った結果裁判官は審判を下す

ここでの原告は梨花で、被告は夫の邦明である

最初は梨花が調停を申し出て、それに邦明が応じたが、それは離婚に応じたわけではなく、あくまで梨花に戻ってきて欲しくて、応じたものである

しかし、二人の間は平行線のままで裁判に突入

結局、裁判官や邦明の弁護士に促される形で和解に応じたのであった

窓口の中年男性は調書を見てやがて受領印を押し、梨花に必要書類を渡した

そして、梨花は区役所をあとにした

< 1 / 6 >

この作品をシェア

pagetop