私立聖ブルージョークス女学院
「聖書のヨハネの黙示録をお読みになってません?」
「はあ、一度ぐらいは……でも僕はクリスチャンではないので、正直何の事やら理解できていない部分が多くて」
「あの中に魔王サタンの軍勢が神の軍勢と最終決戦をするという場面がありましたでしょ?そして悪魔の側の獣には額に666という数字が印されている」
「あ!そう言えばそんな事が書いてあったような」
「だから、666は悪魔の印、触れてはならない物。受験生にとって遊び道具は悪魔の誘惑ですからね。だから箱を開けそうになったら666の数字が目に飛び込んで、あ、だめ、これは悪魔の誘惑よ……というわけです。昔からのうちの寮生の伝統らしいですわ」
「はあ!なるほど。さすがはクリスチャンの学校ですね」
 しばらく廊下の見回りを続けていると、僕はある事に気づいた。廊下に箱が出してあるところまでは同じなのだが、上に書いてある数字が違う。
「綾瀬先生、数字が違う子がけっこういるみたいですね」
「ああ、その子たちは一般入試を受ける生徒です。共学の大学を目指している生徒はそっちの数字を、これは願掛けの意味で……」
「だからって!69って書く事はないでしょ!」
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