雨をあびるアジサイ


「……もしかしたら」


『なんだ?』


「ぼくは、亜紀を助けてあげられなかった悔しさと、自分への怒りを、誰かのせいにすり替えていただけなのかもしれない……」


省みてやっと、気づいた。


2年越しに気づいた。


ぼく自身が背負っていた罪の意識。


あの日からうずく傷の理由は、失った辛さだけじゃなく、「助けられなかった」という自責の念。

< 146 / 200 >

この作品をシェア

pagetop