【一話読み切り】 科学は「愛せ」と言っている
――――
―――
――


 翌日も、バカはカツサンドを食べていた。

 「ビタミン、分かった?」

 
 「……うん」
 私は窓の外、遠くの雨雲を見つめている。
 夕立が来そうだ。


 「元気ないね?」


 「いや、ヘヴィな理由だった」


 「ビタミンが生成できない理由が?」


 「バカ。3億年前から生命はビタミン生成はできるの!」
 私はバカに振り向いた。 やっぱりコーラを飲んでいる。
 「人間は、その能力を捨てたんだ。わざと」
< 26 / 28 >

この作品をシェア

pagetop