佐山君とバスケ
「それにしても寒いね。」



「お、おう」


「佐山何顔赤くなってんの?」

「別に!」


「ふーん!あっそ!」


素直じゃないなあ。つくづく。

私も佐山も。


あれ?横に佐山がいない。

後ろを振りかえると佐山が三メートルくらい離れたところで止まったままだった。

「何してんの?早くかえろう…うげっ!」


く…苦しい。


佐山が私をおもいっきり抱き締めてる。


「どうしたの?」


佐山の顔は真っ赤。


多分私もだ。


「なんか、好きすぎてどうしたらいいかわかんなくて」


こんなに私のこと思ってくれてるんだ。


こんなに愛してくれてるんだ。


私は泣きそうなくらい嬉しかった。


そして、佐山の背中にそっと手を回した。
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