バレンタイン -チョコより甘いキス-

バレンタイン前日

あたしは秋斗と家の前で別れると急いで台所へむかった。


『あら、夏美!おかえり。』


廊下ですれ違ったお母さんのことを


『うん。』


こんな風に軽くあしらって台所へ入っていった。


『はやく作らなきゃぁ~っ』


あたしはそういってチョコを探した。


『ナイッナイッ!!!なーい!何でないのよぉ!』


チョコを必死でさがしてみるものの・・全然見当たらない・・。

あたしはチョコが好きで普段から食べるから必ず板チョコ2枚はあるはずなのに!!


『お母さん!チョコしらない?』


あたしは台所から叫んでお母さんにきいた。


『あらぁ・・。お母さん食べちゃったわぁ。ゴメンネ☆』


お母さんはそう謝りながらウインクした。

・・・キモイ。とてもじゃないけど許せる顔じゃない。


『もうっ!どーしよぉ!』
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