真昼の月
トモ
携帯の着信音が響く。11時47分
シャワーを浴びるために長袖Tシャツを脱ぎかけていたときだった。そのままシャツを脱ぎ捨ててブラジャー一枚の姿で電話に出た。

「聖羅」

「あ、トモ」

「悪いけど今シャワー浴びるとこ。用件は?」

「別に用はない。ただ生きているか心配だった。傷は?」

「鎮痛剤飲んだけど、痛い。切るときは痛くないけど、気がつくと疼くよ。傷が」

「そうか」

「うん」

「今日メッセ上がる?」

「いいよ」

「何時ころオンできる?」

「23時ころ」

「わかった。じゃあそのとき会おう」

トモは電話を切った。腕の傷の包帯を取り、あたしは裸のまま部屋を横切ってバスルームに駆け込んだ。早くシャワーを浴びないと風邪を引きそうだった。
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