続・狼彼氏×天然彼女






ちょ…これは…

かなりヤバめの体勢では?



「さっき言ったこと、覚えてねーの?」



さっき、言ったこと?

はて?なんのこと?


あたし最近、物覚え悪くなってきたから、数分前のことまで忘れちゃうんだよね…。



しかも、こういう襲われてる状態のときなんか尚更、思い出しにくい。




「ふーん、覚えてないんだ?」


「…っえ!い、いやっ!覚えてるよ!?ちゃんと覚えてる!」


「なら、言ってみ」



―…馬鹿。

あたしの馬鹿。


なんでこの口は、思ってもないことを言っちゃうのかなぁ…



はぁー、馬鹿だ。

そんなん覚えてないっての。




でも舜はニヤリと笑いながら、あたしの言葉を待っていた。



「―…っ」



まるで“どうせ、覚えてねーくせに”とでも言うように。







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