続・狼彼氏×天然彼女



何でこんな時に、そういう女の子がキュンときちゃうようなセリフを言えるんだろう。



あたしには無理だ。



計算高いのは女の方だっていうけど、あたしは絶対にそういうのは無理。



なのに舜は男のくせに、そういうことが出来ちゃうなんてズルい。



「納得出来た?」



ただ先生と図書室で2人きりになるだけのことにヤキモチを妬いてくれる舜。


納得出来る、出来ないの問題じゃなくなってる気がする。



普通の彼氏だったらそんなことに突っかかんないのかもしれない。


だってたかが先生と図書室で2人きりになるだけ。


おまけに先生には彼女だっているんだから、そういう雰囲気にはならないと思う。



なのに舜は、


そんな些細な事で妬いてくれて不機嫌になってくれる。



そこが………可愛く思える。



「何ニヤケてんだよ」



今では、そんな不機嫌な舜も全然怖く見えない。



「そんなに恵藤と2人きりになんのが楽しみなの?」


「…ちっ、違っ」


「モテる女は大変だな」



嫌みいっぱいのその言葉に


いつもは理解出来ないあたしも、今日は理解出来てしまった。



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