続・狼彼氏×天然彼女
「気合い入ってるね」
「当たり前だよ!だって雨宮くんには綺麗なままの記憶を残しといてもらいたいもん」
十分綺麗な奈留は更に輝きを増すためにブランドのコートを羽織って髪の毛をくるくるに巻いた。
あたしもそろそろ出る時間なので洋服に着替えて気合い入ってる奈留に負けじと髪を整えた。
あたしもそうかもしれない。
舜には最後に綺麗なあたしで会って記憶に残してもらいたい。
そうなのかもしれない。
時間になり2人で部屋から出ると隣の舜の部屋の前に3人が楽しそうに話していた。
「あれ?実紅ちんなんか今日いつもと雰囲気違くね?」
「そりゃあそうだろ。今日からは当分舜と会えねぇんだから」
あたしの雰囲気の違いに気付いた修夜と洸太もあたしから見たら今日は雰囲気が違って見えた。
なんだろう。
なんて言うんだろう。
気合いが入ってる……んじゃない。
いつもの洋服だし、いつもの髪型だし、特に香水とか違う匂いがするわけでもない。
ただオーラっていうか……
何か本当にお別れするんだって、そんなことを実感させられる雰囲気だった。
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