大切な人だから




ピーンポン


「はいはーい。あら!
明花ちゃん、いらっしゃい」


出てきたのは、益ではなく
益のお母さんだった


「おはようございます
益、居ますか?」


あたしは挨拶をしてから
益のことを聞いた


「いるわよーっ
優樹ー!明花ちゃん来た」

益のお母さんは
大きな声で益を呼んでくれた


「明花ー。あがってこいよ」


益の声がして、益のお母さんが
家にあげてくれた



「益?学校どうすんの?」

あたしは、恐る恐る聞いた

「学校?行かね
明花は行くの?」


どうしようって悩んだけど
益に行かないと告げた


「明花、風呂はいれ」


「は?なんで?」

わざわざお風呂に入る
意味がわからなかった

「風呂はいってから出かける」


あたしは、素直に
わがままな益の言うことを
聞いて、お風呂を借りた



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