ありえない彼氏
「ちょっと待ってよ由香ぁー!!」

叫びながら追いかけてくる翔太。

そしてそのままいつものように抱きつかれた。

「由香捕まえたーっ。」


楽しそうに、嬉しそうに笑う翔太の腕に私はそっと手を重ねる。


恥ずかしくたって何だっていい。

バカップルなんて言われてもそれはもう褒め言葉。


私は翔太が、このぬくもりがずっとそばにいてくれれば幸せなんだから…。


繋がる手をぎゅっと握る。



――――どうかこの手をずっと握っていられますように……。
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