ありえない彼氏
「な…な、何して……!」



驚いて翔太を見ると、またふにゃっと笑い、


「一緒のクラスになれるおまじない?」


そう言うと頬をすり寄せてきた。


ふわふわの髪が首筋に触れてくすぐったい。


「ちょっと翔太…!遅刻する!」


ぴったりとくっつく体を押すと「あ、ほんとだ」と呟き、渋々離れた。


「…しょうがないから後でくっつく。」


「……道端ではやめてね…。」



私たちは再び手を繋ぐと、小走りで学校へ行った。



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