先生とあたしの子育て〜愛する家族〜
「佳菜!」
「理人…」
よれよれのスーツにさっきまでしていたメガネを外した、理人がいつのまにか私の目の前にいた。
「探したぞ!どうして、携帯に出んねぇんだよ。心配するだろうが!?」
「…ごめんなさい…ひく…っ…」
理人は私と同じ目線までしゃがんで、私を抱き締めた。
「いいんだ…全部俺のせいだ」
「うんうん。私が…んっ…っ…」
「私が悪い」と言う前に理人は私の唇を塞いだ。
3か月ぶりのキス。
「…んっ…っ…」
「佳菜…お前はなにも悪くない」
唇を離し理人は私にそう言った。
「ありがとう…理人」
今度は私から理人に抱き着いた。
「ヤベぇ~佳菜…可愛すぎ。やっぱり、姫恋を今日実家に泊まらせて正解だな…」
「え?…今日、姫恋を理人の実家に泊まらせたの!?」
「ああ…お袋が『イイ』って。それに3ヶ月我慢してたんだ。だから、今夜は寝かせない」
「え~!?」
私は理人の言っている意味がわかり、顔が赤く染まった。