群青の箱
−愛−

心子

心子は生まれたとき
足に障害があり、


親は心子を
抱かないようにと
医者から
言われたそうです。


心子は1年間、
たった独りで
寝かされたままだったと
いいます。


赤ん坊は無条件に
親に抱かれ、
慈しまれることによって、

自分が大切にされている,この世に
存在していいんだという、

無意識の自己肯定感を
育てていくことが
できます。


この世に生まれた最初に それが与えられなかった
ことは、


どんなに底知れない
空虚感を生んでしまう
ことでしょう。
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