またいつか

「カルロスはよく来るの?」


「まぁ、家が近所だし?」


「いいなー!羨ましい」


「どうしてそんなに羨ましがるの?」


「あれよ」


私は丘の先にある宮殿を指差した。


「アルハンブラ宮殿。私達にとっては聖地なの」


「へー!知らなかった」


「あら、意外ね」


私はクスクス笑った。
彼も人懐っこい笑みを浮かべた。


それが私と彼の出会いだった。
< 6 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop