BLACK
「じゃあこれから仕事の千秋くんには、これをあげよう!」


鞄の中から取り出したのは、銀色の包み紙に入ったチョコレート。


「どしたのコレ?」


珍しい包み紙。


しかもちょっと高級そうだし。


そんでもって食べかけだし(泣)


「今日店長の息子にもらったんだ!」


「お!モノ好きもいるもんだな!」


「帰ったら四の字固め」


「嘘っすよ」



今日は事務所で寝ようかな。


「店長にプレゼント渡すお礼にもらっただけよ!」


「なんだ~てっきり愛の告白かと!」


「ビビッた?」


「ちょっとね」


「よしよし♪」


愛子は頭を撫でた。


こんな事で幸せを感じる僕って、やっぱり変だよな。


いやいや。


こんな変わった女はそうそういないぞ。


天然記念物だ。


顔も良い。


飯も上手い。


口も悪い。


ケンカも強い。


妄想もピカイチ。


愛情は宇宙一。



珍しいモノ好きな僕にはビビッときたね。

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