冬うらら~猫と起爆スイッチ~

 その時の服の金額からすれば、段違いなお金を預かっている。

 もちろん、全部使う気なんかなかった。

 はっ!

 洋服のことで、頭がいっぱいになってしまっていたメイは。

「あぁぁ…」

 夕食のスパゲティを、ゆですぎてしまったのだ。

 どうしよう。

 服にうつつをぬかして、この騒ぎだ。

 自己嫌悪の嵐だった。

 しかし、夕食をどうにかしなければならない。

 このまま食卓に出して、『うめぇ』と言ってもらえなかったら。

 いや、言ってもらえたとしても、自分の失敗を知っている自分が嬉しくなかった。

 ふにゃふにゃのそれを見る。

 作りかけのソースを見る。

 天井を向いて考える。


 夕食は、ラザニアもどきになった。
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