君を探して
言葉に詰まっていると、チョコはノリノリで続けた。

「視聴覚室の一番後ろの席に座れば、前の席までよぉーく見渡せるでしょ? そこでみんなの様子をチェックするの!」

「……」

「マナーモードにしてたってメールは届くわけだから、そこで何らかの反応をする可能性はあるでしょ?」

「……そうかなぁ……」

「そりゃそうよ! 大好きな深月からのメールだもん。飛びつくに違いないってば!」

……なんか、無理がありそうなんだけど。

でも、私のために目を輝かせてあれこれ考えてくれるチョコには逆らえない。

「ねっ、深月。ダメ元で、やってみようよ!」

そんな無邪気な笑顔に、私は

「うん……」

と答えるしかなかった。


でも、そんなにうまくいくのかな……。

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