君を探して
「ねぇ……東雲、聞いていい?」

「な……何?」

「彼女とは、もう長いの?」

東雲は私の方を見ずに「……1年くらい」と言った。

そしてそのあとで、慌てて「でも彼女じゃないから! 友達だから!!」と付け加える。

そこまで否定しなくてもいいのに。

私はちょっとだけ、意地悪してやりたくなった。

「うん、知ってるよ。東雲、ネカマだもんね」

その一言にうろたえる東雲。

傷ついたかな?

意地悪言ってごめんね。

でも、東雲はいちいち反応が大げさで面白いんだ。

「1年か……長いんだね!」

「いやまぁ……それほどでも……」

「毎日メールしてるの?」

「まぁ……だいたいは。……彼女は忙しいから、時々メールが来ないこともあるけど……」

質問に律儀に答えてくれる東雲は、なんだかんだいっても嬉しそうだ。
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