君を探して
その夜、“オレ”からのメールが届いた。

<あんな時間にメールよこして、お前はオレをはめる気だったのか?>

今夜もまた、いきなり始まる会話。

<ごめんね。あのメールに気づいてたの?>

<いや、メールはさっき見たんだ。で、着信時間見て驚いた>

<えー! 私のメール、今まで放置されてたんだ!?>


いつもと変わらないやりとり。

おととい、あんな終わり方をしたはずなのに。

昨日メールが来なくて、

たった1日空いただけですごく懐かしい気分だっていうのに。

それなのに、何も変わらないかのように、会話は弾む。


<ねえ、オレ様は理系に進むの? それとも文系?>

<んー、理系だな>

<っていうことは、やっぱり同級なんだ?>

<そう。あれ? 知らなかった?>

<知らないよっ!>

なんか簡単に同級生だって認めてくれちゃってるし。
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