君を探して
後ろから、何かで頭をポンと叩かれた。

そして、思った通り、ヤマタロの声。

「おはよ」

恐る恐る振り返ると、そこにはいつもと変わらないヤマタロが立っていた。


「うわぁっ!!」


そう叫んだ私は、後ずさりした勢いで隣に座っていた東雲にぶつかってしまった。

「あうぅぅぅぅっ!」

そんな私に驚いて、東雲は手に持っていた携帯を放り投げた。

携帯は大きな弧を描いたあと、音を立てて床に落ち、その弾みでバッテリーが外れてしまった。

「あぁぁぁっっ! ゲームのデータがぁっ……!」

頭を抱える東雲。

「ごめん!東雲、ごめんってば!!」

なんだか焦って謝る私。


あーもう、誰か助けて!!

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