君を探して
ヤマタロは間もなく、ひとつのトレイにコーヒーとカフェオレ、Sサイズのフライドポテトをのせて戻ってきた。

「とりあえずこれだけ食ったら、どこか行こう」

そして、また、私の向かいの席に座って足を組む。

「お前、お腹空かせると機嫌悪くなるから」

そう言いながら、カフェオレに砂糖を添えて私の前に置いてくれた。

「ありがと……」

……ヤマタロは、私がカフェオレが好きなことを、ちゃんと知ってくれている。

私がカフェオレとにらめっこをしていると、ヤマタロはコーヒーを一口飲んで

「まだ、無理だったの?」

と、聞いてきた。

「え?」

顔を上げると、ヤマタロと目があう。

なんだかこんなに至近距離で目が合うのは久しぶりで、

ドキドキして、

私はすぐに目をそらした。

「この店に入るの、まだ辛い?」


あぁ……。

私はそこでようやく、ヤマタロの言葉の意味を理解した。


「まぁ、オレも意地悪いよな。それが分かっててこの店を指定したんだから」

「うん……」

「でも、この店はどうしても一度クリアしておきたかったんだ、ゴメンな」
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