私の最低な元カレ
夢の寝顔…見るの初めてなんだよな。
付き合ったって言っても、全く手ぇ出してねーし…。
「んん…」
眉間にシワを寄せながら、寝返りをうつ夢。
なんか嫌な夢でも見てんのかな…。
そう思った俺は、夢の眉間に手を伸ばして、撫でてやる。
「おーい大丈夫かぁ?」
「…んぁ~…」
あー、これ絶対起きないな。もう無理だ。
だけど、そっちの方が都合が良い。
俺は夢の頭にソッと手を差し伸べる。
―プルルルッルルルルルッ
だけどそれを、着信が邪魔する。
俺はそこで、ハッとした。