ケダモノ、オオカミ 時々 王子
1章 ケダモノ王子
暑い暑い夏の朝。
オシャレな街の真ん中にある超有名、泉学園。
今日からココに通い始める澤田李由。高校一年生。
早めに来たのは校内を見学するため。
だって迷ったらやだし。
学校をぐるぐる廻っていると、不思議な部屋を発見した。
教室でも部室でもない。
「おじゃましまぁす」
恐る恐る足を踏み入れる。
入った部屋は、オシャレでソファーとか食器棚、コーヒーまで置いてある。
なんか隠れ家っぽい?
「えっと、俺のコーヒーになんか用?」
気がつくと後ろには半裸の男の人が。
金色のフワフワの髪。
正直…イケメン。
って。
「だ、誰ですか?」
「あんたこそ誰?」
そうだ…。
私が勝手に入って来たんだ。
「すいません。今出ますから」
「別に出なくていーよ」
急接近してくる男の人。
濡れた髪がすごく素敵。
なんだか、初対面なのにドキドキしちゃう…。

-ぴんぽ~ん
『澤田李由さん。職員室までお越しください』
呼ばれた。
「あ、行きますね」
よかった。
あのままあそこにいたらドキドキしておかしくなってた。
「澤田さん?今から教室案内するから着いて来て」
先生の後に着いて教室の前にたどり着く。
「じゃあ私、書類持ってくるから入ってて?」
え?
一人で…ってことだよね?
私自分の席もわかんないのに。
「あーーーーーっ」
何事!?
「澤田さん?私、中嶋市花。李由ちゃんでしょ?」
私うるさい人嫌い。
そう、こいつみたいな人。
「待って!私の好きな人教えてあげるから」
「いんない!無理して話しかけなくていーよ。他の子と話せば?」
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