天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
「さてと…」

生徒会長は、龍太郎のアッパーを食らって地面に引っくり返っている実行委員長に歩み寄る。

「おお、見ろ、生徒会長が実行委員長に」

「労いのお言葉をかけるのかな?」

「流石生徒会長慈悲深い」

「敗者にも慈愛の心は忘れないのね」

口々に呟きながら尊敬の眼差しを浴びせる生徒達。

しかし、当然ながら事実は小説よりも奇なり。

いや、『鬼なり』。

「実行委員長殿?」

生徒会長はコロコロ笑って鬼畜オーラを発散させる。

あ、やべ、一番魅力的な時だ。

「あとで貴方の不正行為も、色々お聞かせ願いたい事があるのです…つきましては、一週間ほど風紀委員会の取調室にこもって頂けますか?無論…」

生徒会長が瞳を細める。

「我が学園の18禁風紀委員長と二人きりで…ええ、鍵は厳重に外側からかけておきますから」

実行委員長、拉致監禁の上に貞操の危機。

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